丹後の地名

物部郷(ものべごう)
京都府与謝郡与謝野町石川


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京都府与謝郡与謝野町石川

京都府与謝郡野田川町石川

京都府与謝郡石川村


物部郷の概要




《旧物部郷の概要》

物部神社の鳥居(社殿は参道をから200Mばかり入る)
古代の物部郷は、平安期に見える郷名で、「和名抄」丹後国与謝郡七郷の1つ。石川村小字物部谷には蘇我石川宿禰命あるいは宇麻志麻治命とされる祭神の式内社・物部神社が鎮座し、ここが中心か。
物部神社を祀る物部氏がいたから物部と呼ばれたものと思われる。
中世の物部郷は、室町期に見える郷名。「丹後国田数帳」に「一 物部郷少神田 四段七十八歩 御免」と見える。
『和名抄』に訓注がないが、全国各地にも同名の郷があり「もののべ」あるいは「ものべ」と称していた。当郷式内社物部神社を「もののべ」と称し、丹後国御檀家帳にも「いし川のもののゑ」とあるから郷名も「毛乃々倍」としている。
田数帳に「物部葛保」とあるのは野間村(現京丹後市)の内である。郷域についてはつまびらかでないが、おおよそ石川村を中心に若干周辺に広げて考える。「日本地理志科」は「石川・須津・香河・明石」とし、「大日本地名辞書」は「今石川村蓋是なり」としている。


旧物部郷の主な歴史記録

物部神社(石川)













(『注進丹後国諸荘郷保惣田数帳目録』)
与謝郡
一 物部郷少神田 四段七十八歩  御免

『大日本地名辞書』
【物部郷】和名抄、余謝郡物部郷。○今石川村蓋是なり、延喜式物部神社此に遺れり、又同式矢田部神社石川村矢田山の下に在りて、矢田荒神と唱ふ。

『与謝郡誌』
物部郷
 田数帳にも此郷名見ゆ。今石川村一帯の地と桑飼村香河の谷を含む、同帳此の郷は大石、石川の二荘に分れたるを見るが、大石は今の亀山より谷田、玉ノ木、日晩寺等香河の谷の流域にて、石川は高竝以北堂谷までの土地なるぺく、御檀家帳には物部村あり今石川の物部谷に式内物部神社存せり、地理志料には神名式與謝郡物部紳吐朝野群載同今在C石川村物部地E正応田数目録與佐郡物部葛保物部郷少神田、又云、石川荘田若干按B圖亙C石川、須津、香河、明石諸邑E其故区也云々とあり、須津、明石を此の郷内に入るゝは如何か須津は拝師郷にて明石は神戸郷なりしにはあらざる歟、今神戸谷の名残る。.




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【参考文献】
『角川日本地名大辞典』
『京都府の地名』(平凡社)
『野田川町誌』
『丹後資料叢書』各巻
その他たくさん



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