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神戸郷(かんべ)
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神戸郷の概要《神戸郷の概要》 「和名抄」丹後国加佐郡十郷の1つ。「和名抄」高山寺本には記されず、刊本も訓を欠く。郷域・実態などに関する当時の資料はなく不明の郷である。 私は名神大社の付近にあったのでは、などと推測するが、特には根拠はない。 神戸郷の主な歴史記録《丹後風土記残欠》〈 ![]() ![]() 《地名辞書》 〈 ![]() ![]() 《加佐郡誌》 〈 ![]() ![]() 《舞鶴市史》 〈 ![]() 神戸とは、氏姓制時代に神社が所有した部民を、律令制度によって、かつて隷属していた神社に貢租を納入する封戸としたものであるが、加佐郡の神戸が何神社の封戸で、どこに所在したかつまびらかではない。 高山寺本は神戸郷を登載していないけれども、刊本は加佐郡のほか与謝・丹波(中)郡にも記しており、「大日本地名辞書」は、加佐郡では豊受大神の鎮座した旧河守上村(現大江町)、与謝郡では加佐郡神戸郷に隣接する旧上宮津村(現宮津市)、丹波郡では豊受大神の天降った故地の旧五箇村(現峰山町)をそれぞれの神戸郷所在地と推定している。 ![]() 《大江町誌》 〈 ![]() この川守郷、神戸郷とかかわって興味深い記事が「大同類聚方」という書にみえる。この書物は、日本の医書の嚆矢とされる平安時代の医薬書であるが、この中に次のような記事がみえる。 大同方ニ云フ川守ノ薬ハ、丹波ノ国神戸鴨等之家爾所ノレ伝ウル方ニシテ原者ハ大穴持命乃方也 瘡類炎+羊+隹疔毒 小児胎毒ノ 諸悪聚 上気ノ眼疾二与フレ之 川守の薬が、できもの、胎毒、眼疾の薬として重用されていたらしい。丹波国神戸とあるところから、神戸郷は、大江町の旧河守上村だけでなく隣接する丹波国の一部が神戸郷に含まれていたのではないかともいわれるが吉田東伍は、「大日本地名辞典」の中で、「大同方に、丹波神戸の川守薬とあるは、河守の方剤なりしごとし」と記されている。なお薬といえば、「延喜式」巻三七典薬寮の項に、丹後国から朝廷へ献上した漢方薬として、黄蓮、菖蒲、龍膽、乾棗、甘葛煎など二四種類の名があげられている。こうした漢方薬の原料採取も、当時の農民にとって大切な仕事であったと思われる。 ![]() 関連項目![]() ![]() |
![]() ![]() 資料編の索引
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【参考文献】 『角川日本地名大辞典』 『京都府の地名』(平凡社) 『大江町誌』各巻 『丹後資料叢書』各巻 その他たくさん |
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