旧・田村(たむら)
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京都府京丹後市久美浜町一分・大井・関・三原・三分・平田 京都府熊野郡久美浜町一分・大井・関・三原・三分・平田 京都府熊野郡田村 |
旧・田村の概要《旧・田村の概要》 佐濃谷川下流に位置する広域地名で、遺称には田村小学校がある。 古代の田村郷で、奈良期~平安期に見える郷名。「和名抄」丹後国熊野郡五郷の1つ。平城宮跡より「田村郷 神人丈万呂五斗」「田村郷刑部夜恵五斗」の木簡が出土しており、奈良期の当郷名の存在が確認されている。 中世の田村荘は、鎌倉期~室町期に見える荘園名。長講堂領。建久2年10月日付の長講堂所領注文に「田村庄」と見え、「丹後国田数帳」には「一 田村庄 百二十三町一段二歩内」とある。「丹後御檀家帳」に「一 二ふんかた たむらせきのとう」と見える。 近代の田村は、明治22年~昭和29年の自治体名で、一分・大井・関・三原・三分・平田の6ヶ村が合併して成立したもの。旧村名を継承した6大字を編成した。昭和30年久美浜町の一部となり村名は解消した。 大井より田村小学校を望む。閉校になったばかりなので、まだ美しい姿を残す校舎。昭和20年には舞鶴明倫校の学童疎開を受け入れてくれたという。 旧・田村の主な歴史記録『注進丹後国諸荘郷保惣田数帳目録』 〈 熊野郡 一 田村庄 百廿三町一段二歩内 十五町三段百十六歩 八幡領 三町五段 井上主計 十五町三段三百十五歩 式部少輔殿 此内六丁一反二百五十二歩永不 九町一段二百十六歩 上野殿 十五町三段三百十五歩 三上江州 此内一丁六反百四十歩永不 十五町三段三百十五歩 伊賀備中守 八町三段四十歩 駒沢備後守 十町八段廿五歩 深カ郷修理亮 卅町八段二百歩 無現地 〉 『京都府熊野郡誌』 〈 田村は…三原、関、大井、一分、三分、平田の六大字より成り、… 田村は和名抄に田村郷とあり、丹後国惣田数帳には田村庄とあり、檀家帳には一ふんかた、二ふんかた、三分方等の地名を記載せり。現今二ふんかたの地名は存せざるも、元二ふんかたといへるは現今の大字関にして、檀家帳にも二ふんかたの部にたむらせきのどうと註せり。而して大字大井は元一分村なりしが延宝八年分割して両村となり、大字三原も元関村と同村なりしが寛文八年是亦分れて両村となれりといふ。 …足利時代に於ては大字三分に伊賀備中守伊賀右京亮相つぎ、式部少輔三上江州等の所領を田数帳に記載する処あれど、詳細の事跡は知るに由なし。檀家帳に、三分方伊賀右京亮殿一城主也とあり、現今其の城跡をも存し、権勢を振ひし事を想察せらる。丹哥府志には一分村は大井城といへるより二城の如く伝へし誤なり、両村の中間に在りて頗る要害の地たる事は名所旧跡の部に記する処あり、何れも地方に於ける豪族にして、城跡は当時の状態を推考する好資料たり、而も右等の城主は一色家の武将にして、細川氏丹後を領するに当り落城せし処なり。慶長五年忠興封を豊前に移さる。村の内三分平田壹分の三大字は出石藩の所領に編入せられしも、天保八年に至り出石藩故あられ、再び久美浜代官所に所管に移り、…。 地形の変遷其の他に就いて考ふるに、字平田三分関の耕地佐野谷川沿岸一帯の地は、上古海面の入込みし処なりとは、口碑の伝ふる処にして、嶋、海中、中江等の地名を存し、当時の状態を推考するに好資料たり、且つ上代松桧等森林到る処に鬱蒼たりしが、大地変の為め埋没せりとは一般に伝ふる処なり、されば文化文政頃より嘉永安政年代の期間に於ては、平田三分一部の者は冬季より早春にかけ、根木堀と唱へ多数の埋木を採取するを副業とし、但馬方面に移出するを常例とせりといふ、されば近年迄埋木を以て製作せる桶様の物多数存せりといふ。現今存せる善福寺の板戸は一枚板にして、埋木を以て製作せるものといふ。而も田園到る処埋木を存せりといへば、略上代森林の状態を想察らせるるなり。 〉 関連情報 |
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【参考文献】 『角川日本地名大辞典』 『京都府の地名』(平凡社) 『丹後資料叢書』各巻 『京都府熊野郡誌』 『久美浜町史』 その他たくさん |
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