寄戸(よりと)
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福井県三方郡美浜町寄戸 福井県三方郡耳村寄戸 |
寄戸の概要《寄戸の概要》 耳川の上流右岸に位置する。行政上、当地および五十谷・安江を合せて「小三ケ」という行政区を形成する。 近世の寄戸村は、江戸期~明治22年の村。小浜藩領。「雲浜鑑」によれば、戸数5、人口25、耳庄組に属する。明治4年小浜県、以降敦賀県、滋賀県を経て、同14年福井県に所属。同22年耳村の大字となる。弥美神社の祭祀圏に含まれ、現在も毎年5月1日の同神社の祭礼には小三ヶ村の一つとして幣組の組割を分担する。 近代の寄戸は、明治22年~現在の大字名。はじめ耳村、昭和29年からは美浜町の大字。明治24年の幅員は東西1町・南北1町、戸数7、人口は男23・女19。 《寄戸の人口・世帯数》 22・6 《寄戸の主な社寺など》 石剣 龍源院の約500m南の台地から、昭和8年頃、石剣1口が出土した。 太神宮社 曹洞宗大溪山龍源院 入口に樹齢(推定)400年、周り6mの黒松があり、「龍灯の松」といって親しまれている。口碑に、龍源院の本尊仏が耳川淵より出現したとき、龍が灯をともして案内したという。 天正十一年(1583)と伝え、「若州管内社寺由緒記」に、「大渓山龍源院 本尊阿弥陀 六十余年以前に耳川渕より出現開基は明遠和尚百八十余年と申候」 「寺院明細帳」に「曹洞宗 三方村臥龍院末 寛永二年冬炎焼ノ節書物等焼失し聞伝に天正七年開山源勢和尚此地に造立の由。」 「若狭郡県志」は、「曹洞禅宗也」、もと天台宗と伝える。寺伝によると同寺は天正7年僧源勢の開基で、もとは臨済宗と伝える。 『三方郡誌』 龍源院。曹洞宗。寄戸に在り。大溪山と號す。寛永二年冬、火災に罹り、書類を失ひ、その由緒知るべからず、唯傳ふ、天正七年僧源勢開山なりと。臥龍院末なり。 《交通》 《産業》 《姓氏・人物》 寄戸の主な歴史記録『美浜町誌』 寄戸出土の石剣 美浜町内では、昭和六年(一九三一)寄戸地区の字大谷一番地で、地元の安井政吉氏が耕作中に偶然、図8の5のような石剣を発見した.石剣は全長十九・一センチを測り、粘板岩質で両面に鎬が見られる。他に出土した土器などの遺物は無く、まったくの単独出上である。この付近は耳川の上流にあたり、大きな弥生時代の遺跡が立地する場所とは考えられないので、図8の3、4の旧上中町大鳥羽遺跡出土の銅剣形石剣のように集落からの出土ではなく、南伊夜山出土の銅鐸と同じように単独で埋められた可能性があると考えられている。銅鐸と石剣・銅剣形石剣は出土状態がよく似ているがその用途は銅鐸と同じであるとは思えないのである。銅鐸は集落の人々が集まるようなマツリで使われたと考えられ、石剣などの製品は個人が持つような小さなもので、銅鐸そのものとは異なる場所で使用されていた可能性があり、大鳥羽遺跡の場合はおそらくその集団が持っていた銅鐸を向山に埋納し、銅剣形石剣は集落の中で身近に使ったと考えられるのである。そうであれば、両者はレベルの違う祭器として機能していたと思われ、用途が異なっていたと推定される。 南伊夜山に銅鐸を埋納しながら、寄戸にも石剣を埋納する。おそらく若狭では、小さい平野ごとに一つ銅鐸が存在し、それを銅剣形石剣などの武器形青銅器模倣品とセットとしてマツリに用いていた。そしてその具体的用い方は、必ずしも画一されたものではなく、各小平野や流域単位ごとに選択されていたのであろう。 寄戸の伝説『越前若狭の伝説』竜源院 (寄戸) 本尊の阿弥陀仏は、六十余年前(延宝三年から数えて)耳川の淵から出現した。 (社寺由緒記) 寄戸の小字一覧寄戸 細ケ谷口 弐反田 大城古前 村下 蟻谷腰口 村中 村西 村上 社ノ元 大谷口 原山腰 元大門 元大門口 三味ノ前 暖谷口 是々窪 籠野 大渓山 蟻谷腰 細ケ谷 ヲダモ 間谷 下り藤 蟻ケ腰 関連情報 |
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【参考文献】 『角川日本地名大辞典』 『福井県の地名』(平凡社) 『三方郡誌』 『美浜町誌』(各巻) その他たくさん |
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