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丹波の

井尻(いじり)
京都府船井郡京丹波町井尻


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京都府船井郡京丹波町井尻

京都府船井郡瑞穂町井尻

京都府船井郡瑞穂村井尻




井尻の概要




《井尻の概要》
国道9号の和田交差点の西側、高速の下をくぐった先のあたり一帯で、西部を井尻川が北流し、その川沿いに耕地が開け、集落がある。
井尻は、早く室町期に見える地名で、「教言卿記」応永12年10月21日条に「一 丹波国闕所〈井尻并河口北庄事〉守護右京大夫入道常歓(満元)被出状、祝著々々」と見える。この井尻が当地のことかという。他に所見なく未詳である。
井尻村は、江戸期~明治22年の村。ほぼ江戸時代を通じて62石余が幕府領、379石余が柴田氏知行。
万延元年11月13日、当郡上大久保に起こった万延の一揆は当村にも押し寄せ、塙仁輔・荒木茂兵衛両家が打毀された。旗本柴田氏知行地は明治元年久美浜県、同4年豊岡県を経て、篠山藩領は同4年篠山県を経て、いずれも同4年京都府に所属。同22年檜山村の大字となる。
井尻は、明治22年~現在の大字名。はじめ檜山村、昭和26年からは瑞穂村、同30年からは瑞穂町の大字、平成17年からは京丹波町の大字。


《井尻の人口・世帯数》 218・101


《井尻の主な社寺など》

日吉神社

祭神・大山咋神。日吉(ひえ)神社は、社伝によると文安2年(1445)の創建、山内庄七社の六宮と称された。天文11年(1542)修理を加えたが、天保4年(1833)に焼失し、同6年再建したという。

曹洞宗瑞雲山龍福寺

国道9号から少し北へ入った所。断崖独橋の開基。享保3年再建。
『船井郡誌』
大字和田に西教寺(曹洞)ありしが明治十年七月燒失し、大字井尻に本光寺(曹恫)ありしも、明治十年廢して龍福寺に併せたり。

日蓮宗妙行寺

国道9号沿い「出口」の交差点があるところ。天正2年、日行の開基という。
この交差点から南東へ入る道が旧山陰街道と思われる。

日蓮正宗真妙寺



旗鉾山は戦国期の城跡があるという。
日吉神社の向かい側の山並のどこかだと思えるが、不明。



《交通》


《産業》


《姓氏・人物》


井尻の主な歴史記録




井尻の伝説


『京都丹波・丹後の伝説』
狼哀話       船井郡瑞穂町井尻

 その家では、老婆と狼が一緒に暮らしていた。オオカミの姿を見た村人はいなかったが、野良の行き帰りなどに、老婆が食べ物をサラに盛って与えている姿が障子に写って見えた。
「あのオオカミや。あいつが吾作やたけを食い殺したにちがいない……。」
「先日、旅の者が一本杉のところで、ふとももを食いちぎられたのも、あれの仕業だろうて」村人たちは、いつもささやくようにうわさし合い、足早に老婆の家の前を通り過ぎた。
ある晩、村人の一人が勇気をふりしぼって軒先に近づき、中の様子をそっとうかがった。老婆は小さな箱で作った仏壇の前にすわり、手を合わせていた。小一時間もそうしていただろうか。立ち上がると土間まで行きオオカミを呼んだ。
「オオカミや、よく聞くんだよ。お前ともいよいよ別れるときがきた。お前が留守の間にお坊さんがみえてね。仲間のところへ帰してやるのがお前の幸せのためだ、とおっしゃってね」
 いつもの通り食べ物を与えながら、老婆は声をつまらせた。
「この秋口から息子や嫁や孫たちが病気で相次ぎ死んでしまった。私もいつ死のうかとばかり考えてきた。けど、お前がこの家にきてくれたので、なんとか寂しさをこらえることができた。村の者たちはとやかくうわさするようだけれども、私はお前のことをみんな知ってるんだよ。お前が旅人や村人を襲うのは、お前の息子が人間どもに殺されたことへの報復だということもね……」
 家いっぱいに早春の日がさし込み、屋根からドサッ、ドサッと雪の塊が絶え間なくころげ落ちていた。次の日、雪どけ道を歩いてお坊さんがやってきた。
「オオカミよ、よく聞きなさい。私のお経でお前を仲間のもとへ帰してやる。目をつむって静かに聞きなさい」。お坊さんが経を半ばまで読んだころ、ズドーンという大きな銃声が家中に響きわたった。お坊さんの前に、肩口から胸にかけ銃弾で打ち貫かれたオオカミが倒れていた。そばに猟銃を手にした老婆が立っていた。目には涙があふれていた。老婆は裏口からスギの林を抜け、丘の上までオオカミの死がいを運び供養碑を立てた。それ以後、オオカミによる犠牲者は一人も出なかった。老婆の行方もその後わからなくなったという。
 




井尻の小字一覧


井尻(いじり)
アイ 青山(あおやま) イガミ 上ノ地(うえのぢ) 後山(うしろやま) 大井根(おおいね) 大谷田(おおたにだ) 大野(おおの) 岡ケ鼻(おかがはな) 小山(おやま) 上川原(かみがわら) 上之地(かみぢ) 黒場山(くろばさん) 小丑ケ谷(こうしがたに) コハケ谷 笹ケ谷(ささがたに) 下川原(しもがわら) スグ谷(すぐたに) スハ 段(だん) 段ノ岼(だんのゆり) 出口山ノ神(でぐちやまのかみ) 寺口(てらぐち) 堂ノ奥(どうのおく) 長谷(ながたに) 中田(なかだ) 中ノ手(なかのて) 西アイ(にしあい) 西川原(にしがわら) 西中池(にしなかぢ) 幡ホコ(はたほこ) 東アイ(ひがしあい) 東中地(ひがしなかぢ) ヒタチケ谷(ひたちがたに) 百町(ひゃくまち) 松ケ鼻(まつがはな) 前田(まえだ) 丸山(まるやま) 宮越(みやのこし) 宮ノ向(みやのむかい) 向地(むかいぢ) 山ノ神(やまのかみ) 四町田(よまちだ) 竜福寺(りゅうふくじ)

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【参考文献】
『角川日本地名大辞典』
『京都府の地名』(平凡社)
『船井郡誌』
その他たくさん



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