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鎌谷奥(かまだにおく)
京都府船井郡京丹波町鎌谷奥


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京都府船井郡京丹波町鎌谷奥

京都府船井郡瑞穂町鎌谷奥

京都府船井郡瑞穂村鎌谷奥

鎌谷奥の概要




《鎌谷奥の概要》
国道9号の「水原」交差点から南へ府道711号(遠方瑞穂線)を入った、一番奥の集落。
土師川とその源の根直川渓流沿いに位置する。天狗岩には不動の滝があり行者を祀る。
鎌谷奥村は、江戸期~明治22年の村。亀山藩領。明治4年亀岡県を経て京都府に所属。同22年梅田村の大字となる。
鎌谷奥は、明治22年~現在の大字名。はじめ梅田村、昭和26年瑞穂村、同30年からは瑞穂町の大字、平成17年からは京丹波町の大字。

《鎌谷奥の人口・世帯数》 79・35


《鎌谷奥の主な社寺など》

曹洞宗玉福山観音寺

小字シノ谷の元禄年間開創の曹洞宗玉福山観音寺。同寺では毎年1月15日に大般若経の祈祷、8月10日の千日会の行事を行うという。
『梅田村史』
観音寺
寺号 玉福山 観音寺       所在 字鎌谷奥小字シノ谷
開創 不詳 元禄年間       開基 通幻寂霊和尚
宗派 禅宗 曹洞宗        本尊 釈迦牟尼如来
住職 竹村昭雄 第十世     仏堂 本堂 庫裡 薬師堂
柤徒 五十一戸  住徒 五戸
 由緒等は明治初年二回の火災にあって、寺録等古文書はなくなり知る由もないが、聞き伝えによると、この寺は部落の中央部(堂坂)にあったが焼失して現地に移転再建したのであるが、建築が殆んど出来上った時、また火難に遭って、そのまま築いたとの事である。
 薬師堂は本堂と同じ年に移転したのである。この薬師堂は明治の末から大正初年にかけて、明俊小学校の分教場として使用した事もある。
 この寺は毎年一月十五日、大般若経の祈祷を行う大行事があり、また昔から百万遍の珠数くりをする千日会(八月十日)の行事が伝わっており、丸く拡げると直径四米もある大珠数は寺宝になっている。






《交通》


《産業》


《姓氏・人物》


鎌谷奥の主な歴史記録




鎌谷奥の伝説


『ふる里梅田』
鎌谷奥の歴史の一部     一住民
 鎌谷奥に伝わる伝説や行事の一部を、聞いたまゝこゝに記載してみました。
・当区は、徳川時代は亀岡城主の領地であった様です。明治の廃藩置県によって、梅田村鎌谷奥となった様です。当時の戸数は約七〇戸近くあったと聞いております。
 伝説の一つに、真偽の程は不明ですが、その昔、三大仇討ちの一つ、曽我兄弟が当鎌谷奥の現代の曽我屋敷に一時仮の宿として住んでいたとか。その頃下流の村人が川上から流れて来た箸を見て、その当時鬱蒼とした山深く入ってみると、二人の住人が居りました。之が世を忍ぶ曽我十郎・五郎の兄弟であったと言い伝えられ、これにちなんで曽我屋敷と名付けられ、又奥深い谷場(現在開発公社所有地)を、屋敷が谷という俗称が残っています。
・当区には昔から有名な不動様の滝、不動明王があります。不動明王の神域には、三百年、否四百年とも思われる杉・桧の大木が神々しくそびえており、その昔から今日に至るまで、毎年九月一日の風日には区民が参拝し、その年の安全を祈っております。
・今一つ有名なのが伊勢講であり、これは各地で行われている講とは変っており、伊勢講の副講として毎年十二月に行われる「もち講」であります。区の中に数組の講があり、多い組では十七名の講員があります。
 もち講には講員が講元の家にあつまり、つきたての餅「ぜんざい」の大食い競争をしたものです。
 講元になると当日迄に各戸から餅米一升づつを集め、宿をする家が之に二、三斗加えて餅つきをします。講の前日は朝から親戚が集まって夜を徹して約二十臼(約四斗)程搗き上げるのです。
 当日は講員が講元の家に集まり、先づ入口で履物を屋根腹(草ぶきのかやの間)に挿し込んでおきます。之は履物を下に置いておけば腹一杯餅を食べた時うつむけないので立つたまま履物が取れるように、前もって高いところに置くのです。
 愈々餅の給仕が始まると、一碗に三個づつ盛った「ぜんざい」を差出します。これからが大変、二杯、三杯はおいしいが、五杯、六杯頃からはもう腹にも口にも入らない状態になります。それでも強いて強いてお碗を裏にかくしても、尚つぐ習わしになっています。よく食べる人で九杯から十杯、数にして約三十個、昔の人はよく食べたもんです。腹に入らない分はお膳に入れて持帰ったようです。
 こうした面白いお講も、十年程前迄続けられていましたが時代の流れに姿を消してしまいました。
 その他神事では、毎年正月三、四日の両日に、各戸が梅田春日神社の宮司様を招いてお抜いをして戴く家祈祷があります。これは今尚続いております。
 以上の他にもあると思いますが、今回はこれで筆を置きます。





鎌谷奥の小字一覧


鎌谷奥(かまだにおく)
アラタ 板ノ谷(いたのたに) 岩ガ田(いわがだ) 大坪(おおつぼ) カケト 柏本(かしわもと) 北山(きたやま) 杭谷(くいたに) 権水(ごんすい) 三谷(さんたに) シノ谷(しのたに) 清水本(しみずもと) 曽我屋敷(そがやしき) 田中田谷(たなかだたに) 寺谷(てらたに) 寺ノ奥(てらのおく) 堂坂(どうさか) トメキ 中ノ切(なかのきり) 長通(ながとほり) 中山(なかやま) ナマリ 西谷(にしたに) 西畑(にしはた) ニコノ下(にこのした) 根直(ねじき) 東谷(ひがしたに) 東山(ひがしやま) 深谷(ふかたに) 淵谷(ふちたに) 古川(ふるかわ) 南山(みなみやま) 道相(みちあい) 道ノ上(みちのうえ) 向井山(むかいやま) 休石(やすみいし) 四ツ町(よつまち) 渡谷(わたりたに)

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【参考文献】
『角川日本地名大辞典』
『京都府の地名』(平凡社)
『船井郡誌』
その他たくさん



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