丹後の地名  資料編


佐波賀(さばか)
京都府舞鶴市佐波賀


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佐波賀の地誌




《佐波賀の概要》

佐波賀は東舞鶴湾の北方、大浦半島の南部。東湾に面する。多禰山の南麓に位置する。
村先の海に蛇島・烏島がある。海岸に集落が分かれてあり、東部を佐波賀上、西部を佐波賀下と呼ぶ。
大浦組大庄屋を勤めた斉藤久左衛門が住んでいた。
明治20年舞鶴鎮守府の設置が内定し、民有地1町余・畦畔敷2万683坪が海軍所轄地に編入された。

佐波賀上《人口》127。《世帯数》78。
佐波賀下《人口》123。《世帯数》81。

上佐波賀

《主な社寺など、古蹟》
宮谷神社・北野神社・八幡神社・金刀比羅神社・厳嶋神社。
舞鶴桂林寺末曹洞宗経応山清林寺
『加佐郡誌』
 〈 経応山清林寺、曹洞宗、慶長五年創立、西大浦村  〉 

佐波賀下の海岸には昭和20年佐波賀沖で爆沈した浮島丸の殉難慰霊碑がたつ。
中世若狭守護武田氏の家臣逸見駿河守が拠った地で蛇島に城跡がある。
永禄12年連歌師里村紹巴が蛇島に逗留した。磯辺に吐月水(とげつすい)と呼ぶ名水があった。


《交通》
市道平瀬崎線。

《産業》
農漁業
枇杷は近世初期に惣兵衛という者が苗を兵庫県池田市から持ち帰ったのに始まると伝え、当村の枇杷は惣兵衛枇杷といわれて近隣に知られた、そうである。
佐波賀ダイコン。ほとんどムシされていて、一時は絶えていたそうだが、近時見直されて「京の伝統野菜」にもなっている。ワタシの記憶としては細くて固くてからくてマズイというImageしかないのだが、これは元々の野菜になる前のダイコンではなかろうか、と思った。今の青首ダイコンに改良される以前の品種かも。。フニャフニャよりはこれが良いという人には受けることであろう。

佐波賀の主な歴史記録


《丹後国加佐郡寺社町在旧起》
 〈 佐波賀村
本寺桂林寺終応山清林寺。氏神天神宮。蔵王権現社有。
蛇島城主光孝天皇二十九代末孫下志万七郎右衛門助景丹波国何鹿郡志万庄より当国に来る時代不知。  〉 

《丹後国加佐郡旧語集》
 〈 八幡宮。天神、氏神、鍵取 才右衛門。蔵王権現、額ハ持明院殿御筆也、氏神、鍵取 十郎左衛門。清林寺、経応山、桂林寺末。古城、桜井志摩。磯部名水有、吐月水、天正ノ比此所住人佐波賀十郎左衛門強弓勢之由。蛇島。内海ニ有島也逸見駿河守在城ト云若州武田ノ一族也。玄蕃頭譜代トシテ爰ニ駿河守ヲ置ト云天正之頃之コト也。…。鳥帽子島。水島碇之丞住居。クリト云岩。三本末雷盆ウツムケタル如ク嶋ニ松鼎ノ如ク有。  〉 


《丹哥府志》
 〈 ◎佐波賀村(千歳村の次、是より田辺の庄平村に出る)
【天満宮】
【蔵王権現】
【経応山清林寺】(曹洞宗)
【桜井志摩城墟】
【清水】(泉水)
【蛇島】
蛇島は佐波賀村の前にあり、島の上に逸見駿河守の城墟あり、駿河守は若州の城主武田元信の臣なり。
【烏帽子島】
島の上に水島碇之丞館舎の跡あり。
 【付録】(八幡、地蔵堂、辻堂)  〉 

《加佐郡誌》
 〈 佐波賀は千歳、大丹生、瀬崎と所謂四所浦を成せるもので東南蛇島に城址がある。天正年間に若狭の竹田の一族逸見駿河守が居たところであるといふことである。  〉 

《伝説など》
『舞鶴市史』
 〈 蛇島(佐波賀)
 蛇島には大昔、大蛇が住んでいて、前の佐波賀村の人々を苦しめて仕方がなかった。佐波賀上、下の中間に「子ナギ」という谷があり、昔は両字の人たちはこの谷に住んでいたが、蛇島の大蛇がねらって痛めるので、上、下に分かれたという。
 この大蛇を退治したのは、雲門寺の開山普明国師であるといわれ、また大蛇は雄島へ逃げたともいわれるが、とにかく蛇が住んでいたから蛇島と名付けられたといわれている。  〉 

『舞鶴の民話1』
 〈 蔵王権現。 蔵王権現    (上佐波賀)
 昔、上佐波賀に「蔵王権現」があった。これは田辺藩主・細川忠興公が田辺城の裏鬼門(建物の悪い方向)を祭るために建立した、と伝えられている。
 そのころの田辺藩の支配分布は、北田辺、南田辺、城東の三つに分けられていたが、裏鬼門にあたる上佐波賃に蔵王権現を祭り、大庄屋・斉藤久左エ門を置いて城東(今の東舞鶴、余部全地域)の総まとめ役とした。
 大庄屋は各庄屋を支配し、年貢米は各庄屋が田辺城に運び、帳面は大庄屋がまとめて藩主に差し出した。藩主・細川公も年に一度は蔵王権現に参拝したが、その往き帰えりには大庄家・斉藤久左エ門宅で休憩した。上佐波賀が大正十三年の大火で焼けるまで大庄屋の屋敷が残されていた。その屋敷は座敷が三段になっており、一番上段は藩主が、二段目は側近。大庄屋とその家族は三段目で生活した。
 藩主が休憩のときに使う器や茶道具は、すべて田辺藩の紋が入っており、それらを収納する蔵が別に一棟しつらえてあった。
 蔵王権現のお宮は、今も福来の宮谷神社に受け継がれている。  〉 

蔵王があるなら鉄と思われるのであるが、「子ナギ」という地名が気になる。ちょうど上下佐波賀の中間にあって今は人家はないが、かつてはここに佐波賀の村があったという。だからサバカとは「コナギ」の地名である。コナギは本当は「小ナギ」と書いたのではなかろうか。そして本当は「()ナギ」と呼ぶのではなかろうか。サナギ→サバカであったのかも知れない。サナギ・サナミ・サヌキなどは鉄鐸を意味した古語であった。


佐波賀の小字


佐波賀 ワニツカ ヒコシミ ヤナゴラ コゾ子 香良 西ノ脇 西ノ山 高岸 堂ノ前 下村中 アンノ上 長塚 サコ 小浜 コナギ ユリ サイ崎 フクロ 大谷 ヒシロ 高山 大石 東谷 堂山 越根 赤梨 桂谷 ヒノクチ 小森 上村中 土井 中尾 ショシャクボ 田ノ下 宮ノ谷 竪道 鬼ケ城 梨ノ木 荒城 ハナ 初坂 滝和田 蛇島 後山 烏島 戸島 小谷 上香良


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関連項目

 烏島 蛇島 千歳
浮島丸殉難の碑 浮島丸事件殉難者追悼集会 
烏島
蛇島
惣兵衛ビワと吐月水
浮島丸事件
浮島丸自爆説







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