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天橋立アカデミック通信2016 |
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古代丹波歴史研究所第2回研究会 2016.10.22 府中地区公民館「府中の郷」 |
研究会の様子
講演1:国際日本文化研究センター名誉教授 村井康彦氏
演題 「魏志倭人伝を読み直す」
講演で取り上げられたあたりの『魏志倭人伝』の冒頭部分↑
個人の感想。(講演とは関係ありません)陳寿もいろいろと過去の文献を調べたのだが、耶馬台国(耶馬壹国と書かれている)の位置については正確な文献が見当たらない、さらに彼自身は実際には耶馬台国へ来たこともない。ネットの道案内などでもよく経験するハナシだが、行ったことがない人が書いた道案内ほど信用ならないものはない。行ったことがあっても自分で道を探して行った人でないとダメで、仲間のケツに着いて行っただけというのもダメ、彼が知らないのに、その案内に従って行っても行けるわけがないのである。そんな「案内」に頼るより、確実に行ける所までまず行って、先は土地の人に聞くなりすればよい、伊都国か不彌国あたりまでは正確に行けるから、そこで聞くより手はない。「耶馬台国はどこですか」と。できるものなら伊都国で聞くのが一番いいと思われる。意外とそのあたりかも知れない。
しかし耶馬台国の場合はそうしたことができない。当時ならできただろうが、今となってはそれはできない。『倭人伝』に頼るより手がないのだが、それはいくつかの古文書、書き手も時代も文書のつくられた目的も精度も起点地もバラバラのものをつぎはぎしたようで、どこでどうつなぎ、どこをどう陳寿は知らないままに訂正し削除し書き換えているのか、耶馬台国の位置については正確なイメージのないのだから、「ワタシは行ったことがありません、周囲には知った人もいません、古文書のいくつかを次にそのまま掲げておきます、参考にして下さい」とか書いて、何も手を加えずに古文書を引用して「一に曰く」「亦曰く」とかして引いて、立てにつながないで、平行に並べておけばよいのだが、まさか二千年のちの倭国の人々を悩ますとは思いもしなかったのだろう。親切というのか、知りもしないのに知ったように書きたかったのか、何ともどう理解していいのかわからないものになっていて、テキスト通りに彼の手引きで行けば、南海の海中になってしまう。だから「南」は東の間違いだ、「月」は日の間違いだとか勝手なことを言って、「訂正」すれば、日本国中どこでも耶馬台国の可能性があり、文献的には今後も倭国人を悩まし続けることであろう。考古学的には耶馬台国は当時の中国と交易のあった朝貢国であり、当時の貴重な中国製品がたくさん出てくる遺跡でなかろうか。記紀には朝貢の記録もなく、中国製品もなく(三角縁神獣鏡はチャイナメイドかアヤシイ)、外交の出先機関の置かれた伊都国から離れすぎていて、学問としては耶馬台国=大和とは考えにくいと思われる。陳寿めが、知りもしないクセに知ったように書くさって、とんでもないクソ道案内だY、元の文献のどこをどうつぎはぎしたんじゃいヤとか、文体の調子が変化する所が文献のつぎはぎ目だろう、そこを切り離す、読む方としては何段にも構えて元の文献を復元しながら読み解く姿勢が必要か。
講演2:古代丹波歴史研究所所長 伴とし子氏
演題 「浦島子はなぜ常世にいったか」
講演3:丹後郷土資料館学芸員 吉野健一氏
演題 「雪舟の見た天橋立と府中」
雪舟筆 国宝天橋立図↑
誰でも知っているが、誰も知らないといったテーマ、講演内容についてはここでは触れません。
茶話会の様子
ハイレベル研究会で脳味噌が沸騰したあとは、一転だいぶにくだけて、参加者の自己紹介なとを
研修ウォーク(10.23)
丹後一宮・籠神社の参道の東脇(右側)にある建物。ここが↑「古代丹波歴史研究所」。
籠神社駐車場へ入る道沿いで、1階は「天橋立観光案内ステーション」、飲み物や軽食などもございます、ご参拝の折には、お立ち寄り下さい。
ここに集合。このあたりはどちらへ足を向けてもいい所ばかり、今回は「真名井神社」と「麓神社」へ
真名井神社(籠神社の奥宮)↓
麓神社(億計・弘計を祀る古代海人族ミミ系の神社か)↓
歩いて10分か15分くらいの、自然豊かなれど、ちょっとひなびた感じの所に鎮座、世間からはだいたい忘れられていて、観光案内地図には記載なく、観光案内所で訪ねてもエエカゲンな所なら知らないかも知れないが、両社とも丹後古代史を秘めた重要な神社。雄略前後までの栄光の丹後古代史の秘密を知っている、さぁ少しは解けるかな、と問いかけられるようで、思わず震えてくる。
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